この眼鏡っ娘マンガがすごい!第162回:田丸浩史×ゆうきまさみ「マリアナ伝説」

田丸浩史×ゆうきまさみ「マリアナ伝説」

AIC『AICコミックLOVE』2000年vol.6~富士見書房『月刊ドラゴンエイジ』05年6月号

まあ、いろいろな意味で問題作だとは思います。少なくとも私は、最終話を読んだ後に「まじかー」と言って引っ繰り返り、床に後頭部をしこたま打ち付けました。第3巻の帯には「衝撃のエンディングが君を待つ!?」と書いてあったわけですが、いやまあ、少なくともこの言葉に偽りはありません。
ま、そういう面にはいっさい触れず、眼鏡に注目して見ていきたいと思います。

本作のヒロイン(?)は、眼鏡っ娘の天野です。ハテナがついているのは、実際にヒロインらしい活躍をするのが栗下(♂)だったりして、眼鏡っ娘が微妙な扱いだったりするからなのですが。まあそれが田丸テイストというものですので、ご安心ください。
単行本の表紙だけ見ると、体操服だったりスクール水着だったりと、圧倒的にヒロインなんですけどね。(これを踏まえてDEEPのほうの表紙を見ると、吹く。)

で、本作のテーマは「水球」なのではありますが、それは比較的どうでもいいことではあります。いや、本当にどうでもいいことなのであります。そんなわけで、眼鏡っ娘とのラブコメに注目していきましょう。
11話あたりから、こそばゆいラブコメ展開に入っていきます。主人公とヒロインが、とてもいい感じになります。「待ってました」という感じです。

いやあ、いいですねえ。
ただ、その後はあまり普通のラブコメにならないのは、いつも通りですね。

と思ったら、不意打ち的に、けっこうマジなラブ展開が控えておりました。第17話で二人の仲は急展開を迎えるのであります。うおー。

まじ告白であります。「メガネの似合ってるトコが好きだ」というセリフは、ぜひ積極的に使っていきたいところです。
そしてチューになるのですが、そこで「眼鏡あるある」が。

いやあ、可愛いですね。
ちょっと慣れてくると眼鏡同士でもしっかりチューできるのではありますが、このシーンには二人の初々しさが表れているところであります。
「ドドドドドドド」という効果音が気になりつつ、メガネ男子と眼鏡っ娘のラブラブをしっかり堪能するのでありました。ありがとうございます。

書誌情報

同名単行本全3巻。また2011年にはエンターブレインから『マリアナ伝説DEEP』(上下巻)として再版されています。筋肉と眼鏡っ娘が同時に堪能できる、なかなか希有な作品です。というか、他に類を見ない、比較不可能な作品となっております。眼鏡ラブラブの後に衝撃の最終話(というかラスト4頁)が待っているとは、お釈迦様でも気がつきません。

【単行本】田丸浩史×ゆうきまさみ『マリアナ伝説 (1) 』角川書店、2003年
田丸浩史×ゆうきまさみ『マリアナ伝説 DEEP (上)』エンターブレイン、2011年

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