この眼鏡っ娘マンガがすごい!第127回:安彦良和「韃靼タイフーン」

安彦良和「韃靼タイフーン」

MEDIA FACTORY『コミックフラッパー』1999年3月号~02年5月号

127_01

安彦良和の描く女は、エロい。特に太腿の描き方には執念を感じざるを得ない。爪楊枝で刺したら「ぱぁん」と弾けそうな独特の情念を醸し出すムチムチプリプリ感は、他に描ける者がいるとしたらトニーたけざきくらいのものだろう。本作もご多分に漏れず超一流の太腿を楽しむことができるわけだが、しかし一方で、安彦良和の描く眼鏡っ娘を堪能できる作品は、残念ながらなかなかない。安彦良和の描く眼鏡っ娘が見たい! そんな希望を叶えてくれるのが、この作品だ。

127_03

見どころは、素朴で清純な眼鏡っ娘女子高生ヒロインがとにかく酷い目に遭いまくってしまうところだ。本作に限らず、安彦良和はヒロインを酷い目に遭わせるのが好きで、さらに意図的に狙ってやっているだろうとしか思えないアングルとポージングでむちむちの太腿を見せに来るわけだが、本作は太腿を見せているのが素朴清純な眼鏡っ娘ということで、刺激と迫力が数倍増している。たまらんわ。まあ、引用したコマを見ていただければ、その一端は問答無用で分かるだろう。

127_04

話自体は、民俗学的な貴種流離譚と冷戦後の国際情勢を重ね合わせた設定の下、少年少女の成長物語として普通におもしろい。また、安彦良和のもう一つの他を寄せ付けない個性的な魅力である「脂ぎったオッサン」たちも存分に活躍しており、とても楽しい。
安彦良和には、もっと眼鏡っ娘をたくさん描いて欲しいなあ。

書誌情報

127_06単行本全4巻。文庫版は全3巻。まだ普通に手に入る。そういえば、安彦良和が現代女子高生をきちんと描いているのも、そんなにないような気がする。どうしてヒロインを眼鏡っ娘にしたのか、どこかに証言は残ってないかな?

単行本:安彦良和『韃靼タイフーン』MEDIA FACTORY、全4巻セット
文庫版:安彦良和『韃靼タイフーン』MEDIA FACTORY、全3巻セット

 

■広告■


■広告■