この眼鏡っ娘マンガがすごい!第140回:ハラヤヒロ「ハカセのセカイ」

ハラヤヒロ「ハカセのセカイ」

幻冬舎『コミックバーズ』2005年5月号~06年8月号

人間であれば誰しもが一度は「ドラえもんが眼鏡っ娘だったらなぁ」と妄想するものだが、その妄想を具現化してくれたのが、この作品だ。ありがとうございます。

主人公のハカセは眼鏡っ娘。制服の上に白衣を羽織っていて、誰がどう見ても科学者という格好をしている。眼鏡と白衣のコラボレーションが、実に素晴らしい。(科学者という意味では、ドラえもんというよりキテレツを思い起こす方が適切かもしれないかな)

そんな眼鏡っ娘ハカセは、科学部で発明に励んでいる。ハカセのもとに、カタナシくん(のび太ポジションだから、ちゃんとメガネ君だ)が毎回「うわぁあああん!」と泣きながら助けを求めてくるので、様々な発明品を与えてやるのだった。そこから、カネモチ(スネ夫ポジ)やオトコ(ジャイアンポジ)やタカネ(しずかちゃんポジ)などを巻き込んで、大騒動が展開し、だいたいカタナシくんが酷い目に遭って終わる。一話完結で、頭を悩ませることなく、まっすぐに楽しめる作品だ。毎回登場する秘密道具についている謎の四字熟語の名前など、小ネタもおもしろい。というか、ハカセ超かわいい。

というわけで、頭が良く、ちょっと浮き世離れして、どこか抜けている、白衣を着ているマッドサイエンティスト系眼鏡っ娘が好きで、眼鏡っ娘科学者になら自分の体を改造されても構わないような人には、ド直球ド真ん中の作品だ。他の皆様方におかれましても、理系女子には是非ともメガネ標準装備、異論は認めないということで、今後ともご理解のほど、よろしくお願いしたいと存じます。

書誌情報

同名単行本全一冊。見たことある作風だなあと思っていたら、一迅社のアンソロジーで活躍していた作家の方でした。
【単行本】ハラヤヒロ『ハカセのセカイ』幻冬舎コミックス、2006年

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